石塔について(五輪供養塔)

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吉相墓とは 石塔について(五輪供養塔)

石塔について(五輪供養塔)

 「分家のお墓」「本家のお墓」という順序で話を進めてきました。その要点を振り返ってみましょう。

 ●二男、三男・・・・などの分家初代の家庭にも、本家から独立して将来伸びてゆく家の根として、お墓が必要です。その場合、厳密にいえばお墓を建てるのではなく、自分と家族を存在せしめている先祖を祀る先祖供養塔を建てるのです。

 ●二代、三代・・・・と代を重ねた本家のお墓は、当然お祀りする先祖の数がふえてゆきます。広い墓地にも限界があります。数多くの墓石でいっぱいになった旧家のお墓の整理の方法が問題となります。古い墓石をたんに脇に片付けたりして、墓地の中央に「○○家之墓」や「先祖代々之墓」というような石塔を建てて事足れりとすると、この家は急速に家運が衰えてしまいます。墓相学の見地から正しい改葬の方法は、先祖供養塔を建ててそこに先祖の霊を順 序正しく合祀することです。

五輪供養塔五輪供養塔

 ここでは先祖供養塔についてお話ししましょう。

 分家の場合も、墓相学のお墓で重要な役割をもつのは先祖供養塔です。先祖供養塔には、従来いくつか種類が ありますが、墓相学では通常の場合、五輪塔を重視します。何故ならば、墓相学も過去何代にもわたり研究家によりお墓の研究がなされてきましたが、現在では最も過不足ない供養塔として五輪塔の有用性が認識され、定着しているからです。

 まず、五輪塔の「五輪」というのは、「五大」ともいい、自然界の万物を構成する五大元素を表すものです。

五輪供養塔の図解

 図のように、五輪塔の五つの部分は上から空輪、風輪、火輪、水輪、地輪と呼ばれます。いちばん下の「地」の上に「水」があり、一方、いちばん上の「空」と「水」、「地」の間に「風」と「火」が配されていることは、この自然界の成り立ちを表しているといえます。

 これらは東洋哲学で学ぶ木火土金水の五行にも対応するもので、五行と同じく、それぞれが色彩や形や方位や季節や内臓など事象ごとに意味を配当されます。

 ちょっと突飛なたとえのようですが、これはあらゆる機能をそなえたハイテク機器のような小宇宙ではないでしょうか。
  このあらゆる機能が大きな供養の力を発揮します。

ただし、先祖供養塔として十全な働きをするためには、空風火水地の五つの要素だけでは不足です。戦国時代の武将などのお墓によく五輪塔が使われていますが、単に個人の供養のためだけでなく、相続をともなう墓相学の先祖供養塔としては、図にあるように空輪から地輪までの各部のほかに「動産(運)」を意味する上台石と「不動産(運)」を意味する下台石が必要なのです。これらをともなって五輪塔は先祖供養塔としての大きな力をそなえます。

 下台石は直に大地の上に据え付けられるべきです。いちばん上の空輪の「空」は、空気でもあり天でもあります。空輪は宝珠形をしていて、先端は天に向かって尖っていなければなりません。五輪塔に祀られた霊は下台石から地気を受け、天に昇華してゆきます。五輪供養塔はお墓として天地を結ぶ役割をになっているといえます。

 下台石、上台石の上にのった地輪は棹石(さおいし)とも呼ばれ、ここに先祖の霊(戒名、法名、霊名など)が刻まれます。この霊の彫込み方には、ゆるがせにできない原則があります。棹石の正面から、初代から夫婦単位で二代、三代……と左に進みます。一方、未婚や幼少で亡くなった霊を総称して逆死の霊といいますが、これらの霊は代々を継承した霊と同列・同格にお祀りするべきではありません。逆死の霊は、いわばこの世にうけた生を全うできなかった霊です。こられの方々は通常と反対に、五輪塔棹石の右の面に少し高さを下げて祀ります。このようにするのは、そうした逆死の因縁を消してゆくためです。

 五輪塔の供養塔としての有用性の一端は、このように祀り分けをできる点にあります。

 他方、原則なしで建てられる一般のお墓や、ましてやいわゆる「墓誌」などでは、正しい序列は成り立ちません。これらは逆に、悪因縁をふやしてゆくことになります。

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